一般的にはインシュリンと言われることが多いのですが、
文献的にはインスリンと書かれることが多い・・・
まあ、要するに insulin をどう発音するかの問題ですが、
このインシュリン(以下インシュリンで統一します)、
皆さんはこの言葉を聞くと糖尿病を連想するかもしれませんね。
インシュリンは膵臓から分泌されるホルモンで
血糖を下げる(血液中の糖を組織に取り込ませる)働きをします。
実を言うと、血糖を上げる働きをするホルモンはいくつもあるのに、
血糖を下げるホルモンというのは、このインシュリンしかありません。
これは人類が地球上に誕生以来、
つねに飢餓にさらされていたからだとされています。
これまで人類にとって高血糖は問題にはならなかったのです。
ところが現代にいたり状況は一変します。
もちろん今でも世界の多くの地域では
飢餓の問題は依然として残っていますが、
いわゆる先進諸国においては有史以来初めて、
むしろ高血糖の方が問題になるようになったのです。
もちろん生物は進化の法則に則って環境の変化に対応するのでしょうが、
いかんせん人間の社会環境の変化は速すぎて、
生物としてのヒトはそれについていけません。
インシュリンの他にも血糖を下げるホルモンを
急いで作るなんてできないのです。
その結果、多くの現代人は糖尿病に悩まされることになりました。
しかし、インシュリンは糖尿病でだけ問題になるのではありません。
実は、アンチエイジングやダイエットを考えるにあたっても
とっても重要なホルモンなのです。
例えば、長寿のバロメーターとして、低インシュリン血症があげられますし、
長寿遺伝子のいくつかは、インシュリンと関係が深いことが知られています。
どうも、インシュリンは、成長ホルモンとともにアンチエイジングにとって
キー

となるホルモンと言えます。
一時期「低インシュリンダイエット」が注目を浴びました。
食品の選択にGI(グリセミック・インデックス)値を活用するというものです。
GI値というのは、食べた後どれだけ急激に血糖を上昇させるかの指標です。
詳しくは・・・
http://ww7.tiki.ne.jp/~onshin/food-gly.htmただ、GI値が低いものなら、どれだけ食べてもいい、運動も不要・・・
というような「低インシュリンダイエット」には賛同できません。
それでも、食習慣に食品のGI値を意識することはダイエットにも大切です。
というのは、ダイエッターにとって空腹のコントロールは
ダイエットの成否を左右する大問題だからです。
急激に血糖を上げるような食品は、血糖の下がり方も急なので
激しい、耐え難い空腹を引き起こします。
私がそれを実感したのは、かつて玄米食にしていたときです。
もちろん玄米を食べても時間がたてば空腹感に襲われます。
しかし、白米を食べていたときに比べ
精神的に追い込まれるような空腹を感じることはありませんでした。
これは蛇足ですが、もうひとつ美容外科医として
低GI値の食品をとることのメリットは
空腹時に手が震えない

ということでした。
急激な血糖低下では手の震えが起こるのです。
お腹の音が聞こえるのはご愛嬌として許されても
手が震えたらまともな手術はできませんからね。
ダイエットに挑戦中なのだけど、
空腹に耐えられなくて、ついつい食べてしまうという方は
ぜひグリセミック・インデックスを活用してみて下さい。
できるだけインシュリンの分泌を刺激しないように、
膵臓を、そぉ〜っと、そぉ〜っとしておく・・・・

これがアンチエイジングにとってもダイエットにとっても
大切なことなのです。
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