2008/01
30
[ #11 ]

ボトックス

もうご存知の方も多いと思いますが、
先日美容医療でおなじみのボトックスについての
ニュースが流れました。
http://www.47news.jp/CN/200801/CN2008012501000250.html
「米国の消費者団体「パブリック・シティズン」が、
顔のしわを取る美容整形や筋肉を弛緩させる治療で使う
ボツリヌス菌毒素の注射薬で、重大な副作用が発生しているとして、
医師や患者に警告を出すよう米食品医薬品局(FDA)に
要請した。」

「呼吸器の障害による死亡例も16例報告されていて、
少なくとも1件は美容目的での使用だという。」

FDAやボトックスの日本における製造販売元である
グラクソ・スミスクライン社から正式なコメントは
ありませんが、どうも今回の報道はフライング気味に思えます。

報道が中途半端すぎて、「重大な副作用」の発生状況、原因、
ボトックスとの因果関係についての詳細が伝えられていないため、
いたずらに不安を煽るだけになっています。
どうせ報道するなら読者が正確な判断ができるよう
報道すべきでしょう。

米国ではボトックスは日本と比べはるかに多量に使われています。
ボトックスの適応も美容目的だけでなく、
顔面痙攣、斜頚、顔面神経麻痺、偏頭痛など多岐にわたっています。

呼吸器障害が起こったということは、
1)頚部に注入して横隔神経麻痺になった。
2)多量に注入して全身に作用が及んだ。
3)アナフィラキシーショックで急性呼吸不全を起こした。
などが考えられますが、

1)、2)は通常の日本の美容外科でのボトックス治療では
有り得ない話です。
頚部に注入することはあってもごく浅い皮下へであって
神経があるような深部ではありません。
また使用量も極量をはるかに下回る量でしかありません。

日本での副作用の情報はグラクソ・スミスクライン社のサイト
http://glaxosmithkline.co.jp/medical/excl/botox/04.html
で見られますが、
呼吸器障害は2932例中「鼻閉1例」、「痰1例」、
「息苦しい1例」、「咳1例」、「鼻出血1例」で
すべて発生頻度は0.03%にすぎません。
重症な呼吸器不全は報告されていません。

死亡については「痙性斜頸の国内臨床試験において
本剤との因果関係が完全には否定しきれない突然死が
1例報告されている。」のみです。


どうも斜頚など頚部の治療で使われたときに
副作用も多いようなので
米国での「重大な副作用」もそういう状況下で
多くは起こったのではないかと推測されますが、
現時点では詳細は発表されていません。

3)はどんな薬剤でも可能性はあるのですが、
少なくともボトックスが他の薬剤より危険だとはとうてい思えません。
むしろ逆でボトックスはアレルギーの発生も
極めて少ないというのが率直な印象です。

私はボトックスが日本で使われるようになってから
ずっとその診療に携わってきましたが、
ボトックスに対するアレルギーは教科書的には知っていても、
実際には見たことも聞いたこともありません。

FDAの正式なコメントが出てからまた改めて書きますが、
ボトックスは現在のような適応、量で使用する限りにおいて
極めて安全な施術であるとの認識に変わりはありません。

すべての薬剤が適正に使われるべきですが、
それはボトックスに限った話ではありません。










その他CM(0)TB(1)URITOP

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2008/01
15
[ #10 ]

神田神保町

最近なんて寒いのでしょう・・・

でも、そんな寒さの中、今日は神田神保町の書店街に行きました。
御茶ノ水からこのあたりは僕にとってはとっても懐かしい街です。
高校卒業してから大学に入るまでの2年間このあたりを彷徨いました。
(要するに浪人したってことですが・・

今日は三省堂本店で医学書を買いあさりました。
見ているうちにいろいろ欲しくなって
3万円以上買い込んでしまいました

最新の情報をひとつ・・・

JAMAという高名な医学雑誌に出ていた論文を紹介します。

米国で高齢者における有酸素運動と
肥満、死亡との関係を検討したところ、

ウエスト周囲径が増えるほど、死亡率も高まったが
有酸素運動の因子で補正すると
明らかな差は認められなくなるとのこと。

逆に有酸素運動の有無は
他のどんな因子で補正しようと
死亡の有意な予測因子になったとのこと。

つまり、太っているとかいないとかはあまり死亡とは関係なく
それより運動しているかしていないかが
決定的に重要なのだということです。

結論自体は新しいものではないですが、
改めて再確認しておきたいですね。

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2008/01
09
[ #9 ]

マジンドール(サノレックス錠)

ニュースで流れたので、覚えてらっしゃる方もいると思いますが、
先日ダイエットの薬マジンドール(サノレックス錠)の無資格処方で
医師が逮捕されるという事件がありました

このマジンドール(サノレックス錠)は、
中枢性に食欲を抑制することでダイエット効果が期待できます。

注意点としては、医師の監督下に使用することと、
あくまで短期間(3ヶ月以内)の服用にとどめること。
さらに、必ず食事制限・運動といったダイエットと併用することです。

マジンドール(サノレックス錠)単独では、内服をやめれば
間違いなくリバウンドがきます
それから、あくまで食欲を抑制することで節食を抑えるわけですが、
なかには食欲があって食べるわけではなく、
目の前に食べ物があるから手を伸ばすという人もいます
当然ながらこういう節食行動を抑えることはできません


ダイエットで一番きついのは始めの出だしだと思います。
身体はまだ慣れないし、なにより結果がまだ出てないのに
節制するのは精神的にも大変つらく感じられます。
マジンドール(サノレックス錠)の真価は
まさにこの時期に発揮されるのです。
一番きついダイエット初期を無事乗り切るために
後押しして勢いをつけるためにあるのです。

繰り返しますが、必ず医師の監督下に使用されるべき薬です。
依存症や肺高血圧症といった恐い合併症も報告されてます
ドラッグストアに氾濫する他の多くのダイエットの薬とは違うのです


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2008/01
07
[ #8 ]

成長ホルモン


明けましておめでとうごまいます

皆様新年の抱負は決まりましたでしょうか?

私の今年のキーワードは成長ホルモンです。

今年は成長ホルモンの分泌を促すような生活を目指します

成長ホルモンはダイエットにとっても、
そしてアンチエイジングにとっても重要な意味を持ちます。

そもそも学問的なアンチエイジングは
1990年に発表された
高齢者に対する成長ホルモン投与の論文が
すべての始まりです。
一時期は成長ホルモンというひとつのホルモンが
アンチエイジングの鍵を握るという幻想が
生まれたりもしました。
今はさすがにそこまでの過度の期待感は冷めましたが
それでも成長ホルモンの分泌を促すような生活態度が、
アンチエイジング的なライフスタイルだという認識は
決して的外れではありません。

では、成長ホルモンの分泌を促すのは何かというと・・・

高タンパク食
運動(負荷トレーニング)
ストレス解消
良質な睡眠

であり、やはりアンチエイジングにとって
本質的なことなのだと認識させられます。

現状では、アンチエイジングを目的とした
成長ホルモン補充療法には
懐疑的な専門家も
多いのですが、
分泌を促す生活習慣に反対する人もいないはずです。
みなさん、いっしょに頑張りましょう

当院では、成長ホルモンそのものではありませんが、
プラセンタなどで成長ホルモンの分泌を促す
注射療法も行っています。
実はこれ、論文の裏づけもあります
興味のある方はぜひご来院下さい。


 


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